Tsukuba mountain
筑波の里

秋の終わり頃の、筑波山麓の写真である。この風景を斜め右方向に見ながら、私は仕事場に行くのだ。
筑波山の山頂には電波塔やテレビ塔が建っていて、ロープウェイの山頂駅も見える。中腹は雨上がりの靄で靄っている。なだらかな傾斜地になる辺りに集落ができて発展してきた。そこから下は田畑が段状に広がっている。真っ直ぐに延びる道は坂道となって集落へ向かい、山森へと入っていく。
どこか懐かしい風景である。日本各地にこんな風景がある。小さい頃こんな中で生活していたように思う。
19歳で東京の大学に来てから、この光景から遠ざかってしまった。そして59歳の今、この風景の側に住んでいる。心の深くがシットリとした雨上がりのように落ち着いている。

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