Lotus
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新居に越してきて、窓越しに見る朝の大池や桜並木、背後にある筑波連山の緑に、心の安らぎと新鮮な感動を感じながら半月が過ぎた。
11月のある朝、目が覚めてカーテンを開けると、何時もの風景が見えない。今朝は深い霧が立ちこめて窓の外は真っ白なのだ。
う〜ん、霧の大池も悪くないと思いながらデジカメを持って外に出た。真っ白な背景の中に、色づきかけた木々の葉がシットリと朝露に濡れている。よく見ると、枝から枝に張られた蜘蛛の巣に水滴が鈴なりに付着して、誰かが忘れたネックレスの様だ。
霧の中の風景を一枚一枚写真に納めながら、大池の回りを散歩した。20分ほど経つと霧は徐々に薄らいできて、池の様相が見え始めた。岸から5〜6メーターの辺りから、蓮が群生している。蓮の大きな丸い葉も枯れ始めて、今は雨に打たれた外套の様だ。蓮子を頭に付けたひょろ長い茎が、うなだれた頭でっかちの群衆にも見える。霞を背景にすると、限りなく続く難民の様にも見え始めるのだ。
果たして、この先に極楽浄土はあるんだろうか? 日本の行く末には・・・?

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