第3回 コラボレーション展

2004年4月19日

ギャラリー山口と、ギャラリー東京ユマニテの2会場で、コラボレーション展がオープンした。
展示のコンセプトとして、ギャラリーユマニテは、画廊空間を思考に入れた構成と、直線を基調とした形態を展開し、ギャラリー山口は、個々のモノが持つ孤立性を重視した有機的な形態を展開している。

コラボレーションの難しさは、敢えて加筆する必要もないのだが、私個人のコンセプトと形態のイメージからは生まれ得ない色と図柄が展開され、形態を覆っていくのが、私にとっての興味なのだ。結果的に野田氏の筆により作品領域が深まった物もあるし、表面の色によって意図せぬ方向に展開した物もある。
今回のシステムとして、一つの立体をバラバラに分割して野田氏にバトンタッチしたのだが、全体的にそれとなく纏まってしまった感がある。私の取った行動として、一つの立体の完成形を写真にして、石と一緒に野田氏に手渡したのだが、それが全体として纏まってしまった原因かも知れない。全体を把握できない次元での部分としての絵画、その集積として立体を形成すること。私としては、それを徹底すべきだったという反省点が残った。
第3回を迎えたコラボレーションの作業を通して、彫刻における表面の支配力と、絵画における3次元的物質性を、一人一人が改めて再考する機会になった。

collaboration 小品(G.ユマニテ) collabo work
壁面からの(G.ユマニテ) collabo work
立体の展示風景(G.ユマニテ) works in Humanite
展示風景(G.山口) collabo work
展示風景(G.山口) collabo work
展示風景(G.山口) collabo work


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